記事内のリンクには広告を含みますが、感想は正直に書いていますので安心してお楽しみください。
こんにちは!ra-hmの赤塚です(*^^*)
先日、友達とデザイン・クリエイティブセンター神戸 1F KIITOホールで開催されているモネ&フレンズ アライブに行ってきました。
今回はこちらの展覧会の感想&展示をみての気付きを書いてみようと思います。
「あの頃のパリへ誘う没入型展覧会」となっているのですが、

ほんまに没入型展覧会でした…!!
美術館で実物の絵画を鑑賞するのとはまた全然違う楽しさがありました!
こちらの展覧会は写真・動画撮影okだったので、写真と振り返りながら私の感想をつらつら書いてみようと思います。
入口で印象派画家の肖像画たちが迎えてくれる
入ってすぐの壁には印象派のみなさんの肖像画がずらり。サインと共にコラージュしてありました。

ところどころに、こんな感じで画家の名言的なのが壁に書いてあります。

2枚目写真の右側に写ってる帽子のおじいちゃん、だれかなー?って思ったらルノワールさんでした。
若い頃の写真のイメージが強かったんですが晩年はこんな感じやったんですね。
前半は解説パネルがずらーり

この先は、解説読むのが楽しすぎて全然写真とれてないのですがw
印象派のはじまり、当時のパリの情勢、印象派は何をしようとしたムーブメントだったのか、印象派が描こうとしていたものは何だったのかみたいな解説がずらっと並んでいました。

こんなパネルがいっぱい並んでました。

イラスト化された作品と作者の名言も所々に。

おしゃれ。ドガさん、ろまんてぃっく。

印象派が活躍した時代の年表もあって、この頃どんなことが起こっていたかがまとめられていて、画家たちが生きた時代のイメージをより膨らませてくれるなぁと感じました。

第1回印象派展参加者リストも。知らない人結構いたのでまた調べてみたいなーと思いぱしゃり。

オシャレな漫画。こういうテイストのイラスト今でも人気ありますよね。

マネさんのスケッチ(?)もおしゃれで好きだなぁ〜ってなりました。ペンでササッと描いた感じかなぁ〜さすがの描画力。


右のカイユボットさんの絵「パリの通り、雨」めっちゃ好きなんですよね〜〜〜
雨水で光った石畳の描写が美しくて、街ゆく人々の足音や息遣いが今にもきこえてくるような、雨のにおいがいまにもしてきそうな、みてるとなんか落ち着くんですよね。

ロートレックさんの制作風景写真なんかもありました。

こんな大きいキャンバスだったんだ!!
写真撮り忘れたのですが、世界で初めてのカラー写真がタータンチェック柄のリボンだったって書いてあってなぜそのチョイス?!ってなりました(笑)
この年表の先は、それぞれの画家の解説と年表のパネルが並んでいました。




ドガさんの解説が切なすぎるw
数は多いけどそれぞれ簡潔に解説文がかかれているのでさくっと読めて良い復習になりました。
そして後半は想像以上に楽しかったインスタレーション

さてここからはメインのインスタレーション的な展示です。部屋中の壁&柱&床に、印象派画家達の絵画が映し出されます。
クラシックのBGMに合わせて絵がリズミカルに切り替わったり、絵画の一部を動かしてみたり、写真と組み合わせてみたり、劇場風の演出があったり、

全く飽きが来ず、とにかくめちゃくちゃ面白かった&楽しかったです!!

右の写真は当時のムーラン・ルージュの踊り子さんかな?
床にはクッションが置いてあって、みなさん好きな場所でクッションに座ってゆっくり鑑賞してました。
アート初心者にはこれぐらいの事前解説とエンターテイメント性のある展示形式がワクワク感あって良かった!
今まではインスタレーション的な展示よりは、ゆっくり自分のペースで絵画や作品と向き合える展示の方が好みだったのですが、

こんなやり方があるのか!!と、良い意味で衝撃でした。
むしろアートの専門家でもない一般人な私にとっては、
丁寧に解説パネルで当時の時代背景や画家達の情報提供をしてくれたあと、インスタレーションで身体全体で没入できるという流れが、
より印象派画家たちや作品に興味や親近感が湧かせてくれた気がします。
「絵画」ってなんとなく「崇高なもの」ってイメージがあって。どこにどうやって興味持ったらいいの?って感じがなかなか拭いきれなくて…
アートに言葉なんていらない!心の目でみるんだ!みたいなことを専門家の方たちが言っているのを聞いて、今まではあんまり事前情報入れずに見に行ったりしてたのですが、

古典絵画みて「すっげ〜〜写真みたぁい!」ぐらいの感想しか抱けなかったアート初心者の私には、少しでも時代背景や美術史的なとこをかじってから鑑賞した方が安心して楽しめるなって最近気がつきました(笑)
「モネ」&フレンズ アライブだけど…

さてここからは展示をみての私の「気付き」を書いてみようと思います!
今回の展示は「モネ」&フレンズってぐらいなので、モネさんがメインなわけですが…
わたし、あんまモネ響かないかもって気付きました。笑
いや、嫌いとかじゃないし、普通に綺麗だな〜って思う作品は沢山あるんですが、「わー!ずっとみていたい!!」ってほどは惹き込まれないんですよね。(何様やねんってコメントすみません)
この理由を、ほかの印象派画家たちの作品から感じた印象と比較して自分なりに分解してみたところ…
わたしたぶん、人(人物画)が好きなんだなって気付きました。
モネさんは風景画メインなのであんま響かないんだなぁと。
この人物画ってのも、誰かが「さぁ!描きたまえ!!」ってポージングしてるやつじゃなくて、日常の一コマみたいなやつ。
今回の印象派画家たちの作品でいうと、
- ルノワールさんの「ムーラン・ド・ラ・ガレットの舞踏会」
- カイユボットさんの「パリの通り、雨」
- ロートレックさんの「ベッド」
- カサットさんの「青い肘掛椅子の上の少女」
- ドガさんのバレリーナシリーズ
などなど。
なんかこう、当時の街の空気感・温度・湿度・人々の息づかいや体温までもが絵の中に生々しく封印されたような、絵の中で永遠にその時を生き続けてるような、そんな印象を感じる絵が好きなんですよね。

個人的に、カイユボットさん、ロートレックさん、ドガさんあたりがこの生々しさが特に強くてめっちゃ好きなんですよね〜。
ただ、同じ生々しさでもカイユボットさんはブルジョワ〜な品を感じるけど、ロートレックさんとドガさんはもっと欲望剥き出しに感じるんだよな〜。しらんけど。←
カイユボットさん

ギュスターヴ・カイユボット 「アンリ・コルディエ」(1877)

ギュスターヴ・カイユボット 「アンリ・コルディエ」(1883)
ロートレックさん


ドガさん


ルノワールさんも好きなんですが、なんかほわほわんっ、ふわふわんっ、夢見心地〜〜って感じで(語彙力)、気分は上がるけど、なんかいっこベール挟んだ感じで実態が掴めないというか。
ルノワールさん


そういえばインスタレーションの最中にルノワールさんの格言で

芸術はなぜ美しくなければならないのか?世界には不快なものが山ほどあるからだ。
ってのが出てきて、なるほどねwwwwってなったので(笑)
きっと彼のコンセプトと私の受け取ったイメージはそう乖離してないはず(笑)
カサットさんの描く子供の絵も大好き。今回の展示のショップではカサットさんの木製ポストカードを購入しました。


この不貞腐れた顔がたまらなく愛おしい(笑)
ブルーの色合いもめちゃくちゃ好きで見る度癒されてます。
ランチはKIITO CAFEで

ランチはKIITOの中に入ってるKIITO CAFEで日替わりランチを頂きました。
旧生糸検査所時代に使われていたテーブルや検査機器を再利用したテーブルなどがインテリアになっていて、ちょっとアンティークな雰囲気のあるおしゃれなカフェです。
チキンもお野菜も優しいほっこりした味わいで、期間限定のモネのスープが見た目も可愛く味も超濃厚ポタージュでとっても美味しかったです。
モネ好きも、印象派好きも、そうじゃない人も、一見の価値あり!!
モネや印象派が大好きな方も、美術館行ってもいつもなんかよくわかんないなぁ〜ってなるんだよなぁ…って方も、
きっとめっちゃ楽しめる展示だと思います!

インスタレーションの方はちっちゃい子も楽しんで観てる子たちがいたので、娘と来るのもありかも?と思いました。
こういうちょっと角度の違うアートの楽しみ方が増えると、子供時代からもっとアートを身近に、興味を持てる対象に感じられるようになるのかなぁなんて思ったり。
展示をもっと楽しむのにお勧めの書籍&Youtubeチャンネル
さて、ここからは今回の「モネ&フレンズ アライブ」をより楽しむための予習につかえるおすすめの書籍&YouTubeチャンネルをご紹介します。
やっぱり、アート初心者には山田五郎さんのYoutubeチャンネル、「山田五郎 オトナの教養講座」をぜひ一度観て頂きたいです!!

シンプルに全動画が面白すぎて人生が豊かになります。笑
「山田五郎 モネ」「山田五郎 ドガ」とか検索かけてもらうと各画家の解説動画がでてきますので、気になる人からよかったら見てみてください!
初心者さんこそ「印象派」だけでなく、「なぜ印象が生まれたのか?」という文脈を理解するとより面白さが増すんじゃないかな〜という視点から、こちらの「知識ゼロからの近代絵画入門」山田 五郎 (著)をお勧めしたいと思います。

印象派が生まれる前後の時代背景や美術史の流れ、画家たちの特徴をざっくりと知ることができます。軽やかな文体とわかりやすい図解で、サクサク読み進められます!
山田五郎さんは前述したYoutubeチャンネルの公式本で印象派の本も出されてるのですが、こちらははなんしボリュームがすごいのでもっと興味出てからでいいと思います。笑
「ジヴェルニーの食卓」は小説家の原田マハさんの短編集です。モネはじめドガ、カサットやセザンヌなど印象派画家たちが登場します。

画家たちの人生を「美術史の一部分」ではなく、「実存した一人ひとりの人間の、リアルなストーリー(人生)」として感じられるのが原田マハさんのアート小説です。
山田五郎さんが解釈するドガ先輩と、原田マハさんが描くドエドガー・ドガとのギャップも非常にに興味深いのでww
ぜひ「山田五郎 ドガ」と検索していただいて比較チェックして頂きたいです。笑
おわりに
お友達と、家族と、パートナーと、いやいやじっくり1人で楽しむもよし。気になった方は是非ぜひ会期中に見に行ってみてくださいね!